「せっかくLINEで配信しているのに、最近どうも反応が鈍い」――
そんな手応えのなさを感じていませんか。友だち数は増えているのに、開封率もクリック率も右肩下がり。それどころか、配信するたびにブロックが増えていく。
その原因の多くは、配信の“中身”ではなく「全員に同じ内容を送っている」という配信設計そのものにあります。スキンケアに興味がある人にも、ヘアケアしか使わない人にも、同じ新商品案内を一律で送っていれば、半分の人にとっては「興味のない通知」でしかありません。
本記事では、Lメンバーズカードの 顧客追加項目(カスタム項目) と 条件配信 を組み合わせ、「全員一律配信」から「一人ひとりに合わせたOne to One配信」へ移行する方法を、設計例・設定手順・業種別ケース・コツまで、この記事だけで実践できるようにまとめました。
この記事で分かること
- なぜ「全員一律配信」は刺さらず、ブロックを増やしてしまうのか
- 顧客追加項目(カスタム項目)とは何か、どんな属性を集めればいいか
- 集めた属性を「配信条件」に変える2つの方法(自動メッセージ/検索フィルタ)
- セグメント配信を始めるための設定STEP
- 美容・飲食・物販・スクール、業種別のセグメント設計例
- 失敗しないためのコツと、よくある質問(FAQ)
この記事の目次
なぜ「全員に同じ配信」は刺さらないのか
一斉配信は「平均点」しか狙えない
一斉配信は、全員に同じメッセージを届ける手法です。手軽で速い反面、「誰に対しても平均的にしか響かない」という構造的な弱点を抱えています。
新規客も常連客も、20代も60代も、来店動機がまったく違う人たちに同じ文面を送れば、その内容は「最大公約数」=当たり障りのないものに寄っていきます。結果として、本来もっとも反応してくれるはずのファン層にすら、深く刺さらなくなってしまうのです。
「関係ない通知」はブロックの引き金になる
「配信を送るたびに、友だちが数人ずつ減っていく」
「クーポンを出しても、使われている実感がない」
「開封率が下がっていて、届いているのか不安」
こうした声の背景にあるのが、「自分には関係ない」と感じさせる配信です。ユーザーは、興味のない通知が続くと「このアカウントは自分向けではない」と判断し、ミュートやブロックに至ります。配信頻度を上げるほどブロックが増える、という悪循環はここから生まれます。
「送る数」ではなく「誰に送るか」で成果は決まる
配信の成果は、送信数の多さではなく、「その人にとって関係のある内容が届いているか」で決まります。100人全員に送って3人が反応するより、関心の高い30人に絞って15人が反応するほうが、開封率もLTV(顧客生涯価値)もはるかに高くなります。
これが、一律配信からセグメント配信(属性に応じた出し分け)へ移行すべき理由です。
POINT
セグメント配信のゴールは「配信数を減らすこと」ではありません。一人ひとりにとって“関係のある一通”を届けることで、開封・反応・来店という行動を引き出し、結果的に友だちとの関係を長く保つことです。
顧客追加項目(カスタム項目)とは?
顧客追加項目とは、会員登録フォームや顧客情報に、店舗が自由に設計・追加できる“オリジナルの属性項目”のことです。氏名や電話番号といった標準項目に加えて、「自店の販促に必要な情報」を任意で持てるようになります。
たとえば、次のような項目を自由に作れます。
- 興味カテゴリ(スキンケア/ヘアケア/メイク など)
- 来店動機(悩み解決/ご褒美/プレゼント購入 など)
- 好きなメニュー・好きな商品ジャンル
- お子様の有無・年齢層
- 誕生月
- 担当スタッフ
- 利用シーン(自宅用/ギフト用 など)
これらは選択式・自由記述など、項目の性質に合わせて設計できます。そして最大のポイントは、集めた回答値を、そのまま「配信条件」として使えることです。
「属性を持っている」だけでは意味がない
多くの店舗が見落としがちなのが、「情報を集めること」と「情報を活用すること」は別だという点です。アンケートを取っても、それがExcelに眠っているだけでは配信は1ミリも変わりません。
Lメンバーズカードの顧客追加項目は、集めた属性がそのまま配信の絞り込みキーになるため、「集める→配信に使う」がひと続きで完結します。ここが、単なるアンケートツールとの決定的な違いです。
TIP
項目を設計するときは「この情報で誰に何を出し分けたいか」を先に決めるのがコツ。“集められるから集める”ではなく、“配信の出し分けに使うから集める”と考えると、ムダのない項目設計になります。
属性の集め方|フォームとアンケートで自然に貯める
顧客追加項目を活かすには、まず属性データを集める必要があります。無理なく貯めるための代表的な入口が2つあります。
① 会員登録フォームで最初に聞く
もっとも確実なのが、会員登録時のフォームに追加項目を組み込む方法です。友だち追加・会員登録のタイミングで「興味カテゴリ」「来店動機」などを選んでもらえば、登録した瞬間からその人の属性が揃います。
ただし、登録フォームで聞きすぎると離脱の原因になります。登録時は本当に必要な1〜2項目に絞るのが鉄則です。
② 来店後・アンケートで少しずつ追加する
登録時に聞ききれなかった属性は、来店後のフォローやアンケート(来店カルテ)で少しずつ補っていきます。「次回のご案内を最適化するため」と目的を添えれば、回答率は上がります。
収集した属性は、アンケートや来店カルテといった他の機能とも連携させながら、顧客プロフィールを徐々にリッチにしていく――この積み重ねが、精度の高いOne to One配信の土台になります。
POINT
属性は「一度に全部」集める必要はありません。登録時に最小限、来店やアンケートで追加、と段階的に貯めていくことで、顧客の負担を抑えつつデータを厚くできます。
集めた属性を「配信」に変える2つの方法
属性が貯まったら、いよいよ配信に使います。Lメンバーズカードには、追加項目を配信につなげる方法が大きく2つあります。
方法A|自動メッセージの「配信条件」に使う
自動メッセージ(auto message) は、あらかじめ設定した条件に合う人へ、自動でメッセージを届ける機能です。この配信条件に、顧客追加項目の回答値を指定できます。
たとえば――
- 「興味カテゴリ=スキンケア」の人にだけ、新作美容液の案内を送る
- 「お子様あり」の人にだけ、キッズ向けキャンペーンを送る
- 「担当スタッフ=田中」の人にだけ、指名予約の再来店リマインドを送る
一度条件を設定すれば、以降は該当する人が増えるたびに自動で届くため、運用の手間をかけずに出し分けが続きます。「新しくスキンケアに興味登録した人へ、自動でウェルカム案内」といった“属性トリガー配信”も実現できます。
方法B|顧客検索フィルタで「母集団」を作って配信する
顧客検索フィルタ(customer search filters) は、複数の条件を組み合わせて顧客を絞り込み、その条件を保存して母集団(セグメント)を作れる機能です。作った母集団に対して、まとめて配信できます。
たとえば――
- 「興味カテゴリ=メイク かつ 誕生月=今月」で絞り込み → 誕生日メイク特典を配信
- 「来店動機=ギフト購入 かつ 半年以上未来店」で絞り込み → 再来店クーポンを配信
条件は保存できるので、同じセグメントに繰り返し配信したり、キャンペーンごとに母集団を使い分けたりできます。「今回はこの層に」という手動のセグメント配信に向いた方法です。
2つの使い分け
| 自動メッセージ(方法A) | 検索フィルタ(方法B) | |
|---|---|---|
| 配信のきっかけ | 条件に合致したら自動 | 手動でそのつど配信 |
| 向いている用途 | ウェルカム・リマインド等の定常運用 | キャンペーン・季節施策の単発配信 |
| 運用の手間 | 設定すれば以降は自動 | 配信のたびに母集団を選ぶ |
| 代表例 | 属性トリガーの自動案内 | 特定セグメントへの一斉オファー |
TIP
「いつも送る定番案内」は自動メッセージ、「その時々の企画配信」は検索フィルタ、と役割で分けると管理がラクになります。両方を併用するのが理想です。
設定STEP|属性配信を始める5ステップ
実際にセグメント配信を立ち上げる流れを、5つのステップに整理しました。
STEP 1|出し分けたい「切り口」を決める
まず「誰と誰を分けて、どう案内を変えたいか」を決めます。例:「興味カテゴリで分けて、それぞれに合う新商品案内を出す」。ここが設計の出発点です。
STEP 2|顧客追加項目を作成する
管理画面で、切り口に必要な追加項目(例:興味カテゴリ=スキンケア/ヘアケア/メイク)を作成します。選択式にしておくと、後の絞り込みが正確になります。
STEP 3|登録フォーム・アンケートで属性を集める
作成した項目を会員登録フォームに組み込み、あわせてアンケートでも回答を集めます。まずは新規登録者から属性が貯まり始めます。
STEP 4|配信条件を設定する
自動メッセージの配信条件に追加項目を指定する(方法A)か、検索フィルタで母集団を作る(方法B)。「興味カテゴリ=スキンケアの人へ」といった条件を組みます。
STEP 5|配信して、反応を見て調整する
実際に配信し、開封・反応を確認します。反応が薄ければ、切り口や文面を見直す。小さく始めて改善を回すのが定着のコツです。
業種別セグメント設計例
同じ「顧客追加項目×条件配信」でも、業種によって効く切り口は変わります。代表的な4業種の設計例を紹介します。
美容(サロン・クリニック)
背景・狙い
悩みやメニューが人によって大きく異なる業種。一律配信では「自分向けではない」と感じられやすく、興味・悩み・担当での出し分けが特に効きます。
追加項目の例:興味カテゴリ(スキンケア/ヘアケア/脱毛)、肌・髪の悩み、担当スタッフ、次回希望メニュー
配信例
- 「興味=脱毛」の人へ、季節に合わせた脱毛キャンペーンを自動案内
- 「担当=指名あり」の人へ、担当者名入りの再来店リマインド
飲食(レストラン・カフェ)
背景・狙い
利用シーン(ランチ/ディナー/宴会)や好みで来店動機が分かれる業種。シーン別・嗜好別の案内で、来店のきっかけを的確に作れます。
追加項目の例:利用シーン(ランチ/ディナー/宴会)、好きなジャンル、お子様の有無、記念日月
配信例
- 「お子様あり」の人へ、キッズプレート無料デーの案内
- 「宴会利用」の人へ、繁忙期前の早期予約特典を配信
物販(ショップ・EC連携)
背景・狙い
興味ジャンルや購入目的(自宅用/ギフト用)で、響く商品案内がまったく変わる業種。カテゴリ別の新着案内が反応率を大きく左右します。
追加項目の例:興味ジャンル、利用シーン(自宅用/ギフト用)、好きなブランド、誕生月
配信例
- 「興味=アウトドア」の人へ、新作ギア入荷の先行案内
- 「ギフト用」の人へ、ギフトシーズン前のラッピング特典を配信
スクール(教室・習い事)
背景・狙い
受講コースや学年・目的によって必要な情報が明確に分かれる業種。コース別・目的別の案内で、継続率と追加受講を伸ばせます。
追加項目の例:受講コース、学年・年齢層、受講目的(趣味/資格/受験)、興味のある講座
配信例
- 「受講目的=資格」の人へ、対策講座・検定日程の案内
- 「興味講座=○○」の人へ、新規開講クラスの先行募集を配信
ビフォーアフター|一律配信 → セグメント配信
| 観点 | Before(全員一律配信) | After(顧客追加項目×条件配信) |
|---|---|---|
| 配信内容 | 全員に同じ最大公約数の内容 | 属性ごとに出し分けた内容 |
| 受け手の印象 | 「自分には関係ない」通知が増える | 「自分向け」と感じる案内が届く |
| 開封・反応 | 平均的に低くなりがち | 関心層に絞れて反応が上がりやすい |
| ブロック | 頻度を上げると増えやすい | 関連性が高く、離脱を抑えやすい |
| 運用 | 毎回同じ文面を全員に | 定番は自動、企画はフィルタで効率化 |
| データ活用 | 集めた属性が眠りがち | 集めた属性がそのまま配信に直結 |
※効果はあくまで一般的な傾向であり、業種・運用によって異なります。
失敗しないための3つのコツ
コツ1|項目を増やしすぎない
「あれもこれも」と追加項目を増やすと、登録フォームが長くなって離脱を招き、集めた属性も使いこなせなくなります。まずは“出し分けに実際に使う”3〜5項目に絞るのが成功の近道です。項目は後から足せます。
コツ2|選択式を基本にする
自由記述は集計・絞り込みがしにくく、配信条件に使いづらくなります。配信で使う項目は選択式(プルダウン・ボタン)を基本にすると、そのまま条件指定に流用できます。
コツ3|まず1つの切り口から始める
最初から全属性で完璧に出し分けようとせず、「興味カテゴリだけ」など1つの切り口でスモールスタートしましょう。効果を確認しながら切り口を増やすほうが、無理なく定着します。
POINT
セグメント配信は「作り込み」よりも「回し始めること」が大事。小さな切り口ひとつでも、一律配信より確実に関連性は上がります。まず1本、出し分けてみることから始めましょう。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 顧客追加項目はどんな内容でも作れますか?
A. 興味カテゴリ、来店動機、お子様の有無、誕生月、担当スタッフなど、自店の販促に必要な属性を自由に設計できます。選択式・自由記述など項目の性質に合わせて設定可能です。
Q2. 追加項目の回答は、そのまま配信条件に使えますか?
A. はい。自動メッセージの配信条件として指定できるほか、顧客検索フィルタで絞り込みの条件にも使えます。「集める」と「配信に使う」がひと続きで完結します。
Q3. 自動メッセージと検索フィルタ、どちらを使えばいいですか?
A. ウェルカムやリマインドなど“いつも送る定番”は自動メッセージ、季節施策やキャンペーンなど“その時々の企画”は検索フィルタが向いています。両方の併用が理想です。
Q4. 途中から項目を追加しても大丈夫ですか?
A. 問題ありません。運用しながら必要な項目を足していけます。最初は少数の項目で始め、反応を見ながら切り口を増やすのがおすすめです。
Q5. まだ属性データがほとんどありません。何から始めれば?
A. まず会員登録フォームに1〜2項目(例:興味カテゴリ)を追加し、新規登録者から集め始めましょう。既存の友だちにはアンケートで回答を促すと、少しずつ母集団が育ちます。
Q6. 集めた属性はアンケートや来店カルテと連携できますか?
A. 収集した属性はアンケートや来店カルテなどとも連携させながら、顧客プロフィールを充実させていけます。複数の入口から属性を貯めることで、配信の精度が高まります。
Q7. セグメントを分けると配信数が減って売上が下がりませんか?
A. セグメント配信の狙いは「関連性の高い人に届けて反応を上げる」ことです。関心の薄い層への配信を減らすことでブロックを抑えつつ、関心層の反応・来店を引き上げ、結果的にLTVの向上を目指します。
まとめ|“全員に同じ”をやめると、配信は伝わり始める
一斉配信は手軽ですが、「誰にも平均的にしか響かない」構造を抱えています。友だちが増えるほど属性はバラバラになり、一律配信の“刺さらなさ”は年々深刻になります。
- 顧客追加項目で、自店に必要な属性を自由に設計・収集できる
- 集めた属性は、自動メッセージの配信条件や検索フィルタの母集団にそのまま使える
- 「全員一律」から「属性に応じた出し分け」へ移行することで、開封・反応・LTVの向上を目指せる
- コツは、項目を増やしすぎず、選択式で、1つの切り口からスモールスタートすること
“全員に同じ配信”をやめて、一人ひとりに「自分向けの一通」を届ける。その第一歩は、追加項目を1つ作り、1つの切り口で出し分けてみることから始まります。
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※本記事の内容は2026年7月時点の情報です。機能仕様は予告なく変更される場合があります。
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