「今月のチラシ、5万枚まいたけど…実際に何人が会員になってくれたんだろう?」
「店頭POPとSNS、Web広告、DM――どれが一番効いているのか、正直よく分からない」
販促にお金と手間をかけているのに、“どの入り口から会員が増えたのか”が測れない。これは多くの店舗・施設のオーナー、販促担当者に共通する悩みです。効果が見えないから、来期の予算もなんとなくの勘で決めることになり、勝ち筋にお金を寄せられません。
Lメンバーズカードの 登録タグ(追加経路別リンク) は、この「販促のブラックボックス」を解消する機能です。チラシ・QR・SNS・広告・DMなど、流入元ごとに専用の会員登録リンク/QRを発行し、どの経路から何人が登録したかを自動で計測。さらにタグに会員ランクや店舗を紐付ければ、登録と同時に自動でランク付与・店舗割当まで行えます。
本記事では、登録タグの仕組みから設定手順、流入元別ROIの見方、ランク・店舗の自動割当まで、ひとつの記事で分かるようにまとめました。
この記事で分かること
- 「販促の効果測定ができない」がなぜ起きるのか
- 登録タグ(追加経路別リンク)とは何か、その仕組み
- 流入元別リンク/QRの作り方と、分析画面でのROIの見方
- タグに会員ランク・スマレジ店舗を自動割当する応用ワザ
- 業種・販促チャネル別の活用アイデアとFAQ
この記事の目次
なぜ「販促の効果測定」はこんなに難しいのか
「登録された」ことは分かっても「どこから」が分からない
デジタル会員証を導入すると、会員数は管理画面で確認できます。ところが多くのツールでは、「合計で何人増えたか」しか分かりません。
「先月は120人増えた。でも、その120人はチラシを見た人? 店頭のPOP? Instagramの投稿? まったく切り分けられない」
「広告に月10万円かけているが、そこから何人が会員になったのか説明できない。上に効果を報告できない」
会員登録リンクやQRを 全チャネルで“共通の1本” にしていると、こうなります。入り口が1つに集約されてしまい、あとから流入元をたどれないのです。
効果が見えないと「勘の予算配分」になる
流入元が分からないと、次のような負のループに陥ります。
- どの販促が効いているか分からない → 全部なんとなく続ける
- コストの高い施策も惰性で継続 → 予算が薄く広がる
- 成果の出ている“勝ち筋”に集中投資できない → 会員獲得の伸びが頭打ち
POINT
販促改善の第一歩は「流入元を分けて数える」こと。入り口さえ分けておけば、あとから“どの販促が何人を連れてきたか”を正確に振り返れます。登録タグは、この「入り口を分ける」を最小の手間で実現する機能です。
登録タグ(追加経路別リンク)とは?
登録タグとは、流入元ごとに専用の会員登録リンク/QRコードを発行できる機能です。Lメンバーズカードの管理画面では「追加経路別リンク」と呼ばれます。
チラシ・店頭POP・SNS・Web広告・DMなど、販促チャネルごとに別々のタグを用意しておくと、それぞれに固有のID(UUID)が付いた登録リンクが発行されます。ユーザーがそのリンク/QRから会員登録すると、「どのタグ経由で登録したか」が会員データに自動で記録される、という仕組みです。
発行されるリンクは、次のような形式になります。
https://liff.line.me/(あなたのLIFF ID)?tag=aB3xY7z
末尾の ?tag=◯◯◯◯ の部分が、そのタグ固有のID。この1本の違いだけで、同じ「会員登録」でも流入元を区別して数えられるようになります。
“共通リンク1本”との違い
| 項目 | 共通リンク1本 | 登録タグ(追加経路別リンク) |
|---|---|---|
| リンク/QR | 全チャネル共通 | 流入元ごとに個別発行 |
| 流入元の判別 | できない | タグ単位で自動判別 |
| 獲得数の計測 | 合計のみ | 流入元別に集計 |
| 費用対効果(ROI) | 測れない | チャネル別に算出可能 |
| ランク/店舗の割当 | 手動 | タグ経由で自動化 |
| 向いている用途 | とりあえず登録導線 | 販促の効果測定・改善 |
一問一答:登録タグでできること
- Q. 何を計測できる? → 流入元(タグ)ごとの会員登録数、その推移、構成比。
- Q. 何本まで作れる? → チャネルや店舗ごとに複数発行できます。上限を気にせず細かく分けてOK。
- Q. 登録した会員は後から絞り込める? → できます。会員一覧をタグで絞り込み、そのまま抽出・配信対象にできます。
登録タグの作り方とリンク/QRの発行
登録タグの作成はとてもシンプルです。管理画面の「追加経路」メニューから数分で発行できます。
入力する項目
新規作成画面では、主に次の項目を設定します。
| 項目 | 内容 | 入力例 |
|---|---|---|
| 追加経路名1 | 流入元の大分類(必須) | 春チラシ、渋谷店、公式Instagram |
| 追加経路名2 | 補足の小分類(任意) | 店頭POP、リッチメニュー、DM同封 |
| 初期ランク | このタグ経由で登録した会員に付与するランク(任意) | ゴールド、体験会員 |
| スマレジ店舗 | 紐付けるスマレジ店舗(スマレジ連携時のみ・任意) | 渋谷店(ID:1) |
「追加経路名1」と「追加経路名2」の2階層でラベリングできるため、たとえば 「渋谷店 × 店頭POP」「渋谷店 × チラシ」 のように、店舗と手段を掛け合わせて細かく管理できます。
TIP
タグ名は後から見返したときに一目で分かる命名を。「タグ1」「テスト」ではなく「2026春チラシ_A面」「駅前ポスター_10月」のように、施策名・時期・面を入れておくと、分析画面のグラフが読みやすくなります。
リンクとQRコードの掲示
保存すると、そのタグ固有の登録リンクが発行されます。あとは配置するだけです。
- チラシ・DM・ポスター:リンクをQRコード化して印刷・掲示
- SNS・Web広告・メール:リンクをそのまま投稿・広告のリンク先・本文に設置
- 店頭POP・サイネージ:QRを卓上POPやサイネージに掲出
同じ「会員登録してね」でも、掲示する場所ごとにタグを変えるのがポイント。これだけで、あとから「どこ経由か」が自動で貯まっていきます。
流入元別に計測する|分析画面の見方とROIの考え方
タグを設置したら、あとは会員が登録するたびにデータが自動で蓄積されます。管理画面の 分析 > 追加経路 から、流入元別の状況を確認できます。
3つのビューで“勝ち筋”を掴む
分析画面では、主に次の3つのグラフで流入元別の獲得状況を可視化します。
- 会員比率データ(円グラフ):どのタグ経由の会員が全体の何割を占めるか。構成比が一目で分かります。
- 登録数の推移データ(折れ線グラフ):日々の登録数の伸びを時系列で確認。キャンペーン投下のタイミングと登録の山を重ねて見られます。
- 登録数のランキング(棒グラフ):タグ別の獲得数を多い順に並べたランキング。「一番効いている入り口」が即座に分かります。
ROI(費用対効果)を出す考え方
獲得数が流入元別に分かれば、販促のROIを自分で計算できるようになります。基本はシンプルな割り算です。
1人あたり獲得コスト = その施策にかけた費用 ÷ そのタグ経由の登録者数
具体例で見てみましょう。
| 流入元(タグ) | 販促費 | 登録者数 | 1人あたり獲得コスト |
|---|---|---|---|
| 春チラシ(5万枚) | 250,000円 | 200人 | 1,250円 |
| 駅前ポスター | 40,000円 | 130人 | 約308円 |
| 公式Instagram | 0円(自社運用) | 180人 | 実質0円 |
| Web広告 | 100,000円 | 90人 | 約1,111円 |
この表から読み取れること
「大量にまいたチラシ」より「駅前ポスター」や「SNS」のほうが、1人あたりの獲得コストが圧倒的に低い、と数字で見えてきます。来期はチラシの枚数を絞ってポスター設置箇所を増やす――こうした“勝ち筋への予算シフト”が、勘ではなくデータで判断できるようになります。
POINT
ROIは「登録数」だけでなく「登録後にどれだけ来店・購入したか」まで含めて見ると、さらに精度が上がります。タグで流入元を分けておけば、会員一覧をタグで絞り込み、その後の来店・利用状況と突き合わせる分析にもつなげられます。
応用|タグに会員ランク・店舗を自動割当する
登録タグの真価は、計測にとどまりません。タグに会員ランクやスマレジ店舗をあらかじめ紐付けておくと、そのタグ経由で登録した会員に、登録と同時に自動でランク付与・店舗割当ができます。
① 流入元に応じて“最初のランク”を自動付与
タグの「初期ランク」を設定しておくと、そのリンク/QRから登録した会員は、最初から指定のランクでスタートします。
- VIP向けDM経由 → ゴールドランクで登録:優良顧客だけに送ったDMからの登録者を、最初から上位ランクで迎える
- 体験イベント経由 → 体験会員ランクで登録:見込み客をまとめて「体験会員」として管理し、後日の引き上げ施策につなげる
- リピーター紹介キャンペーン経由 → シルバーランクで登録:紹介で入った会員に最初から特典を用意
「登録後に手作業でランクを付け替える」という運用が不要になり、流入元の質に応じたおもてなしを自動化できます。(ランクの活用は「会員ランク自動化」の記事もあわせてご覧ください)
② 店舗を自動で紐付け(スマレジ連携時)
スマレジと連携している場合、タグに スマレジ店舗 を紐付けておくと、そのタグ経由で登録した会員が自動で該当店舗に割り当てられます。
- 渋谷店の店頭POP用タグ → 渋谷店に紐付け
- 新宿店のチラシ用タグ → 新宿店に紐付け
多店舗展開している場合でも、店舗ごとにタグを分けておけば、「どの店舗が何人の会員を獲得したか」を店舗別に把握でき、店舗ごとの販促評価や会員フォローがしやすくなります。
TIP
「店舗 × 手段」でタグを設計すると、計測とランク/店舗割当を一度に自動化できます。例:渋谷店POP(渋谷店・体験会員)、渋谷店チラシ(渋谷店・通常)、VIP DM(全店・ゴールド)。最初に設計しておけば、あとは配置するだけです。
設定STEP|5ステップで運用開始
STEP 1|流入元を洗い出す
まず、いま使っている(これから使う)販促チャネルを書き出します。チラシ/店頭POP/SNS/Web広告/DM/紹介など。店舗別に分けるかも決めます。
STEP 2|タグを作成する
管理画面の「追加経路」>新規作成から、流入元ごとにタグを作成。追加経路名1・2に、施策名・時期・手段を入力します。
STEP 3|ランク・店舗を紐付ける(任意)
必要に応じて「初期ランク」や「スマレジ店舗」を設定。自動割当を使わない場合は空欄でOKです。
STEP 4|リンク/QRを配置する
発行されたリンクをQR化して印刷物へ、URLのままSNS・広告・メールへ設置。掲示場所ごとにタグを使い分けます。
STEP 5|分析画面で振り返る
運用開始後は「分析 > 追加経路」で流入元別の獲得数・推移・ランキングを定期チェック。ROIを計算し、次の予算配分に反映します。
業種別・販促チャネル別の活用アイデア
飲食店|チラシとSNSのどちらが効くか決着をつける
背景・狙い
ポスティングチラシと店頭POP、Instagramを併用しているが、どれが効いているか不明。予算の無駄を削りたい。
チラシ・店頭POP・Instagramそれぞれに別タグを発行。1か月運用してランキングを比較すれば、「実はチラシよりレジ横POPのほうが登録が多い」といった発見が数字で得られます。
小売・アパレル|多店舗の獲得力を店舗別に見える化
背景・狙い
複数店舗で会員登録を促しているが、店舗ごとの獲得数や温度差が分からない。
店舗ごとにタグを作り、スマレジ店舗を紐付け。店舗別の獲得数がランキングで並ぶため、好調店の声かけトークを他店に横展開する、といった改善が可能になります。
美容・サロン|DM経由の優良客を最初からVIP扱い
背景・狙い
既存の優良顧客に送るDMからの登録者と、通りすがりの新規を、同じ会員として扱ってしまっている。
VIP向けDMに専用タグ+上位ランクを設定。DM経由の登録者は自動でゴールドランクになり、登録直後から特別なクーポンやメッセージを届けられます。
商業施設・イベント|広告費のROIを主催者に説明する
背景・狙い
Web広告やサイネージに出稿しているが、費用対効果を数字で報告できず、来期予算の交渉材料がない。
広告媒体ごとにタグを分け、獲得数を媒体別に集計。「この広告は1人あたり◯円で獲得できた」と根拠を持って報告でき、予算交渉が有利になります。
ビフォーアフター|登録タグ導入で何が変わる?
| 観点 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 流入元の把握 | 合計人数しか分からない | チャネル・店舗別に判別 |
| ROIの算出 | 感覚・不可能 | 1人あたり獲得コストを算出 |
| 予算配分 | 勘と惰性 | 勝ち筋にデータで集中投資 |
| ランク付与 | 登録後に手作業 | タグ経由で自動付与 |
| 店舗割当 | 手動・抜け漏れ | タグで自動割当 |
| 上への報告 | 定性的で説得力不足 | 数字で根拠を提示 |
成果を最大化する3つのコツ
コツ1|「面」まで分けて発行する
「チラシ」ひとくくりではなく、「A面クーポン」「B面店舗紹介」のように、同じ販促でもデザイン・訴求ごとにタグを分けると、クリエイティブのA/Bテストができます。次に刷るチラシの改善に直結します。
コツ2|キャンペーンごとに使い捨てる勇気を持つ
タグは細かく作ってOK。「2026春チラシ」「2026GWポスター」のように時期・施策単位で新規発行すれば、施策ごとの成果がきれいに分かれ、過去との比較もしやすくなります。
コツ3|計測とランク設計をセットで考える
「このタグ経由の人はどんな見込み客か?」を想像して初期ランクを決めると、計測と同時に登録後のフォロー設計まで一気に整います。入り口を分ける段階で出口(おもてなし)まで考えるのがコツです。
POINT
3つのコツに共通するのは「後から振り返れる粒度で分けておく」という発想です。計測は、分けた瞬間から始まります。迷ったら“細かめ”に発行しておきましょう。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 登録タグはいくつまで作れますか?
A. チャネル・店舗・施策ごとに複数発行できます。細かく分けるほど分析の解像度が上がるため、迷ったら多めに作ることをおすすめします。
Q2. 途中からタグを追加しても大丈夫ですか?
A. 問題ありません。新しい販促を始めるたびにタグを追加していけば、その施策以降の獲得数が自動で計測されます。
Q3. タグを付けずに登録した会員はどうなりますか?
A. 共通リンクなどタグなしで登録した会員は「流入元なし」として扱われます。計測したいチャネルには、必ず専用タグのリンク/QRを使いましょう。
Q4. 初期ランクや店舗の割当は必ず設定が必要ですか?
A. 任意です。計測だけしたい場合は空欄でかまいません。自動割当を使いたいタグにだけ設定すればOKです。
Q5. スマレジと連携していなくても使えますか?
A. はい。流入元別の計測や初期ランクの付与は、スマレジ連携なしで利用できます。店舗の自動割当のみ、スマレジ連携が前提となります。
Q6. 発行したQRは作り直すと変わりますか?
A. タグには固有のIDが付いています。一度印刷・掲示したQRは、そのタグを使い続ける限り有効です。長期運用する印刷物にも安心して使えます。
Q7. 分析データはリアルタイムで見られますか?
A. 会員が登録するたびにデータが蓄積され、管理画面の分析(追加経路)から流入元別の獲得数・推移・ランキングを確認できます。
まとめ|「分けて数える」だけで、販促は科学になる
販促の効果が見えないのは、才能や経験の問題ではありません。入り口を分けていないから、ただそれだけです。
登録タグ(追加経路別リンク)を使えば、
- チラシ・QR・SNS・広告・DMを流入元別に計測でき、
- 1人あたり獲得コスト(ROI)を根拠に予算を最適化でき、
- タグにランク・店舗を紐付けて登録と同時に自動で振り分けられます。
「どの販促が効いているか分からない」から、「勝ち筋に予算を寄せる」へ。その第一歩は、次のチラシやPOPに“専用リンク”を1本用意するだけです。
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※本記事の内容は2026年7月時点の情報です。機能仕様は予告なく変更される場合があります。
※画像はイメージです。実際の管理画面とは異なる場合があります。